統計で読む自治体の情報セキュリティ強靭化!二要素認証の導入率は100%に?

統計で読む自治体の情報セキュリティ強靭化!二要素認証の導入率は100%に?標的型サイバー攻撃による情報漏えいが政府や官公庁、自治体にとって大きな脅威になっています。一方、内部の関係者からの情報漏えい事件も後を絶ちません。情報漏えいの危険性が高まる中、自治体はどのように情報セキュリティ対策に取り組んでいるのでしょうか。今回は、総務省による自治体の情報セキュリティ強靭化に関係が深い「ネットワーク分離」「二要素認証」「認証印刷」という3つの取り組み状況について、先頃行われたアンケート結果とともにご紹介します。

ネットワーク分離環境での二要素認証導入率は?

2015年、某政府外廓団体の100万件もの個人情報漏えい事件が発生して以来、政府主導による様々な情報セキュリティ対策が講じられました。マイナンバー制度が施行されたこともあり、総務省は自治体の情報セキュリティ強靭化の必然性を訴え、各自治体もセキュリティ対策を加速しているのが実情でしょう。その中でも重要な対策であるのが「ネットワーク分離」「二要素認証」「認証印刷」。この3つの対策について、実際に自治体はどのように取り組んでいるのでしょうか。2016年4月〜6月にかけて行われた調査結果から、注目したい内容をいくつかご紹介します。

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まずは、多くの自治体が取り組み始めたネットワーク分離環境と二要素認証への取組状況について注目。「個人番号利用事務系」「LGWAN接続系」「インターネット接続系」それぞれの環境における、二要素認証の導入・導入予定の状況を見てみましょう。

三層ネットワークシステム別 二要素認証年度別導入・導入予定比率(累計)

三層ネットワークシステム別 二要素認証年度別導入・導入予定比率(累計)

強固なセキュリティ対策が求められる「個人番号利用事務系」が最も導入が進んでいることは予想通りかもしれませんが、2017年度には導入・導入予定を合わせると100%という結果となりました。「LGWAN接続系」「インターネット接続系」でも、2017年度には7割を超えるなど、高い関心度合いが伺える結果となりました。自治体では、二要素認証の導入は“当たり前”という時代の到来は意外に近いかもしれません。

認証印刷の普及率は右肩上がり!マルチ複合機・プリンタ環境の需要も拡大

次に「認証印刷」について見てみましょう。認証印刷システムは、すでにその導入が内閣府より推奨されているなど、情報漏えい対策として期待されている手法の1つです。認証印刷は、ICカードなどを用いて、複合機側に認証されなければ印刷やコピーなどができないという仕組みですが、さらに、「いつ」「誰が」「何を」複合機で印刷したのかといったログを残すこともできるようになっています。

この認証印刷システム(IC カード認証印刷システム)の普及率の近年における推移を見てみましょう。2007 年にはわずか1.3%だったその普及率が2011 年には10.7%、2015 年には22.7%。そして2016 年には26.6%という結果になりました。これまでの10 年間と同様の推移をすると考えると、2020 年には35%を超えることも考えられます。

ICカード認証印刷システムの普及率推移

ICカード認証印刷システムの普及率推移

また一方、IC カード認証印刷システムの利用機能に関する調査についても興味深い結果が得られました。

ICカード認証印刷システム機能の利用頻度(2014年4月、2016年4月)

ICカード認証印刷システム機能の利用頻度(2014年4月、2016年4月)

まず注目したいのが、「【1】マルチ複合機・プリンターメーカー対応」。3 割台でやや増加しながら推移しています。自治体では、公平性を担保するためなどの理由から、複数ベンダーの複合機・プリンターがすでに採用されているケースが少なくありません。そこで、有効となる機能が「マルチ複合機・プリンターメーカー対応」という機能です。30%台という結果ではありますが、今後も一定ニーズを支える機能と考えられます。

次に「【2】印刷ログ管理」を見てみましょう。これは、複合機で、誰が、いつ、何を印刷したのか、その履歴を残す機能で、情報漏えい対策につなげる仕組みです。2014 年では64%、2016 年には66%と、自治体においては情報漏えい対策の一環として、印刷ログを正しく管理するという意識が強く根付きつつあることがうかがえます。

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今回は、ネットワーク分離環境におけるに要素認証と、認証印刷システムの普及率などに関する統計をご紹介しました。なお、ここで取り上げた以外にも様々な統計情報をご覧になりたいという方は、下記の資料『データで読み解く 官公庁と自治体の情報セキュリティ 2016』をダウンロードしてみてはいかがでしょうか。

自治体の情報セキュリティトレンド、ネットワーク分離への取り組みの現状、認証印刷の導入・検討状況や事例リンク集などが掲載されています。ぜひ、情報セキュリティ対策の一環として、ご活用ください。

※出典:株式会社ミック経済研究所 『自治体における情報セキュリティ対策とICカード認証印刷システム利用状況調査』2016年4月〜6月

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